マフラーを車検に絶対に通すための3つポイント!通らない時の対処法

マフラーを車検に絶対に通すための3つポイント!通らない時の対処法

愛車のマフラーを社外品に交換したけど、車検に通るか不安とは思っていませんか?

社外品のマフラーの場合、保安基準を満たせず車検に通らないことがあります。

特に車検対応でないマフラーは注意が必要です。

今回は、自動車のマフラーに関する車検の基準、また車検を通すための3つのポイントを解説。

もし、車検に通らない場合の対処法について紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

車検対応のマフラーでないと車検は通らない

「マフラー」は、チューニングの定番パーツでもあり、純正品から社外品へ交換している人は意外と多いです。

スポーツカーのみならず、コンパクトカーやミニバン等の車種であっても、ドレスアップなどの目的で交換する人もいます。

しかし、マフラーは騒音などの問題から交換・改造に対して厳しいチェックが行われており、保安基準を満たさないマフラーでは「車検」に通らなくなることがあります。

車検では、基本的には純正状態が重視されており、特に音の大きいマフラーやサイズの大きいマフラーでは、車検に落ちるリスクが高まります。

実際に安易に改造を行い、車検で落ちてしまう人も少なくありません。

対策としてマフラーメーカー各社からは、車検に通るように設計された「車検対応マフラー」を付けることです。

車検対応マフラーであれば問題なく車検に通ることが多いです(ただしエキゾーストマニホールドやキャタライザーの組み合わせによっては車検対応マフラーでも落ちることもあります ※詳細後述)。

一方、車検対応マフラーでない社外品マフラーの場合、車検に落ちやすくなるため、交換する場合は慎重に品を選ぶ必要があります。

車検に通るために気を付けたい3つのこと

マフラーを交換した後、車検に通るために気を付けたいことは「騒音」、「取り付け位置」、「触媒が装着されているか」の大きく3点です。

近接排気騒音を96デシベル以下にする

道路運送車両の保安基準第118条「自動車の騒音防止装置」において、近接排気騒音に制限が設けられています。

「近接排気騒音」というのは、自動車の停車時に排気管開口部から出る騒音のことであり、車検ではこの音が測定されます。

近接排気騒音の制限ルールは車のタイプによって異なります。

一般的な乗用車(車両の後部に原動機を有するもの以外、乗車定員10人以下の自動車)であれば96デシベルとなります。

つまり96デシベルを超える騒音のマフラーを装着していると、保安基準に違反するため、車検に落ちることとなります。

また、純正マフラーや車検対応マフラーであっても、以下のような条件が加わると、マフラーの音量が大きくなり96デシベルを超えてしまうことがあり、車検に落ちることもあります。

【マフラーの音量が大きくなる要因】
・経年劣化による音量アップ(例:グラスウールを使ったストレートタイプのサイレンサーを装着するマフラーは、経年劣化で内部のグラスウールが抜け、音が大きくなりやすい など)
・吸排気系のパーツ交換やECUの書き換えによる音量アップ
・エキゾーストマニホールドやキャタライザーなど付近のパーツの交換による音量アップなど

ECUの書き換えやエキゾーストマニホールドの交換など、他の部分のチューニングの影響で騒音がアップすることもありますので、将来的にマフラー以外の部分のチューニングも予定している場合は、マージンをとってその分マフラーはもともと騒音の低い製品を選んでおいたほうが賢明です。

取り付け位置に気を付ける(最低地上高を確保する)

マフラーの取り付け位置は、道路運送車両の保安基準第163条「最低地上高」などにおいて、制限ルールが設けられています。

【取り付け位置のルール】
・最低地上高9cm以上
・フロアラインから10mm以上突出しないこと(例外として、10mmを超えていても、排気管の端部に丸みがついた2.5mm以上の曲率半径を有していれば問題なし)

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※フロアラインの定義について;
「フロアラインとは、垂直軸と母線のなす角度が30°である円錐を、積載状態にある自動車の外部表面に、できるだけ低い位置で連続的に接触させたときの自動車の外部表面と円錐との接点の幾何学的軌跡をいう。」と保安基準内で定義されています(別添20 外装の技術基準より)。
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取り付け位置に関してこうしたルールがあるため、マフラーの形状、大きさ、固定方法などによっては、保安基準を満たせず車検に落ちてしまうことがあります。

例えば、次のようなケースでは、車検に通らないことがあります。

【マフラーの取り付け位置で車検に落ちるケース】
・マフラー本体のパイプ径が大きく、最低地上高を下回る
・マフラーがドライブシャフトの下を通る形状であり、でっぱりの部分が、最低地上高を下回る
・フランジ(マフラーとマフラーの接合部分)のでっぱりの部分が、最低地上高を下回る
・吊りゴムがへたり、マフラー全体が下がってきてしまい、最低地上高を下回る

最低地上高の「9cm」というのは、余裕のある長さとはいえず、ちょっとしたことで9㎝をオーバーしてしまうことがあります。

とくにスポーツセダンやクーペのように、もともとの車高の低い車種の場合、社外品のマフラーで少しマフラーサイズが大きくなっただけでも最低地上高にひっかかってしまうこともありますので注意が必要です。

触媒が装着されているか

触媒(キャタライザー)とは、マフラーよりやや前(奥)に装着されているパーツです。

触媒には、排気ガス中に含まれる有害な成分を酸化・還元し、無害な成分に変換する役割を持ちます。

具体的には、キャタライザーの表面の貴金属部分を排気ガスが通過する際、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)・炭化水素(HC)・窒素酸化物(NOx)などの有害成分が無害化されます。

このように触媒には有害物質を無害化する役割がありますが、パワーアップや排気音を変えるために、あえて触媒を取り外してしまう人もいます。

触媒を取り外すと、有害物質が垂れ流しになるため、保安基準に違反し、車検に通らなくなります。

触媒や有害物質については、道路運送車両の保安基準第118条「自動車のばい煙、悪臭のあるガス、有害なガス等の発散防止装置」にて詳細なルールが定められています。

【触媒関連で違反になるケース(保安基準第118条より)】
・触媒等が取り外されているもの
・電子制御式燃料供給装置が機械式燃料供給装置に変更されているもの
・触媒等の取付けが確実でないもの又は触媒等に損傷があるもの
・還元剤等の補給を必要とする触媒等に所要の補給がなされていないもの

触媒が取り外されている車両はもちろんNGです。

また、触媒は取り付けられていても損傷がある車両や、触媒のメンテナンスが十分でない車両においても違反となることも覚えておく必要があります。

マフラーが原因で車検に通らない場合の対処法

実際に、社外品のマフラーが原因で車検に通らず、不合格となってしまったらどうすればよいのでしょう。

いくつか状況を打破する対処法がありますので紹介していきます。

構造変更の申請する

「構造変更」とは、車の改造を行い、外寸・排気量・原動機・形状・乗車定員数などの構造を変更した際に行う手続きのことです。

構造変更の手続きを行い、「改造車」として車検を通すことで、本来は認められないような改造でも認められ、合法的に行動を走行することができるようになります。

構造変更の手続きを行えば、たとえば「オーディオカスタムでリアシートをなくし定員が変更になった車両」、「ボアアップで排気量が変更になった車両」などさまざまな車の車検が通せるようになります。

マフラーや排気系の変更についても対象であり、通常の車検では通らないマフラーでも通せるようになります。

ただし、構造変更にはいくつか注意点やデメリットもありますので、単純に良いことばかりではありません。

【構造変更を行う注意点やデメリット】
・構造変更でもあまりに過度な改造は認められないことがある
・構造変更の申請と車検はワンセット、仮に車検期間が残っていても、構造変更を申請したタイミングで車検の有効残数が抹消されるため、改めて車検を通す必要があり(車検費用も改めて発生する)
・改造車となるため、ディーラーや一般的な整備工場では整備を拒否されることがある
・任意保険などが高くなることがある
・改造車となるため、中古で売却する際に買取価格が落ちることが多い(ただしスポーツカーのように改造がプラスとなる車種であれば影響を受けないこともあり)

このように構造変更にはデメリットもありますし、申請手続きも手間が掛かりますので、誰もが気軽に行えるものではありません。

インナーサイレンサーの装着する

「インナーサイレンサー」は、マフラーの出口に取り付けることで、排気音量を抑えることができるパーツです。

もともと音の大きなマフラーであっても、インナーサイレンサーを装着しておけば、近接排気騒音を保安基準の96デシベル以下に抑えられることがあります。

注意点として、インナーサイレンサーは一般的にネジで固定するタイプが多いですが、そのような容易に除去できる構造では車検で認められないこともあり、車検に通すためには溶接による固定が必要になることもあります。

また、交換用マフラーの事前認証制度により、2010年4月1日以降に製造された車には、インナーサイレンサー等の消音器の取り付けが禁止されています。

インナーサイレンサーの取り付けが認められているのは、あくまで2010年3月31日以前に生産された車となりますので、取り付ける場合には製造年数に注意する必要があります。

マフラーを買い替える

今装着しているマフラーでは車検に通らない場合、「車検対応マフラー」に買い替えるのも一つの方法です。

車検対応マフラーは文字通り車検に通るように設計されているため、大抵の場合は問題なく車検を突破できます。

ただし注意したいのは、車検対応マフラーを装着しても、組み合わせる排気系パーツ(エキゾーストマニホールド、キャタライザー、サイレンサーなど)が純正品以外であった場合、車検に落ちる恐れがあります。

組み合わせる側のパーツもおなじく車検対応品であったとしてもです。

たとえば、車検対応マフラーと車検対応のエキゾーストマニホールドを組み合わせた場合、両方とも車検対応品なので車検に通ると思いきや、騒音などが保安基準をオーバーしてしまい車検に落ちてしまうこともあります。

このような事情があるため、各社の排気系パーツを組み合わせようと考えている人は細心の注意が必要です。

また、たとえばHKSでは、マフラー、エキゾーストマニホールド、キャタライザーをセットで車検に通せる『スーパーエキゾーストシステム』、さまざまなメーカーのマフラーと組み合わせられる『スーパーマニホールド GTスペック』などの商品も販売されています。

排気系パーツを組み合わせたい場合、こういった専用商品を利用するのも一つの方法です。

車検が通らないなら車を手放すのも1つの手

マフラーが原因で車検に通らなくなった場合、そのまま車両を持っていても公道を走行できませんし、放置すれば各部は傷んでいき、あとあと面倒なことになりかねません。

その車を手放し、新たな車を購入するのも一つの道です。

高年式・人気車種ならディーラー・中古車買取業者

車検に通らなくなった車でも、以下に該当するような車両であれば、ディーラーや中古車買取業者で買取って貰いやすいです。

・年式が比較的新しい車両
・走行距離が少ない車両
・軽やハイブリッドカーのような人気で定番のモデル
・希少性のあるスポーツモデルなど

マフラー程度であれば業者側でも取り換えが可能であるため、車両そのものに価値があるモデルであれば、車検に通らない状態でもよい値段で売却できることもあります。

低年式・多走行車なら廃車買取業者

一方で、低年式の古い車、走行距離の多い車は、ただでさえ価値が低く、売却してもたいしたお金にならないことが多いです。

それこそ、改造箇所があり車検に通らない車となると、一般的なディーラーや中古車買取業者では相手にされず買取すら行ってもらえないこともあります。

そのような車の場合は、一般的なルートで売るのではなく、廃車買取業者を通して「廃車」として売却したほうが割がよいことが多いです。

廃車買取業者はたくさんありますが、中でも『ハイシャル』がおすすめです。

ハイシャルは累計相談件数25万件をこえる廃車買取業者であり、以下のような魅力があります。

【廃車買取業者『ハイシャル』のウリ】
・0円以上で買取保証
・不動車や事故車でも買取可能
・レッカー代、書類代行費用、廃車手続き費用などが一切無料でタダ
・お客様満足度98%

『ハイシャル』では、動かせなくなったような状態の酷いクルマでも0円以上で買取保証があるため、値段が付きます。

レッカー代など各種費用も無料のため、余計な費用も掛かりません。

車検も通らず、買取もしてもらえないような車は、そのまま家に置いておくのではなく、このような廃車買取業者を積極的に利用して処分するほうがおすすめです。

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