車が水没!ヘッドレストを使った脱出方法とその手順を徹底解説

    「車が水没したとき脱出するのにヘッドレストは使えるの?」

    このような疑問を持つ方はいませんか。

    ヘッドレストを使えば脱出できるとよく言われますが、実は使い方を間違えると脱出できません。窓は叩くだけでは割れず、ヘッドレストで脱出する特定の方法があります。

    今回は以下の内容について解説します。

    • ヘッドレストで脱出できないケース
    • ヘッドレストを使った脱出手順
    • 水没事故に備えて準備しておくべきポイント

    この記事を読めば、知識を活かして水没時にも冷静に対応できるでしょう。

    それでは順に解説します。

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    目次

    「水没した車からヘッドレストで脱出できる」は嘘?

    車のヘッドレストの写真です。

    車が水没してもヘッドレストを使えば窓を割って脱出できると、ニュースや番組で取り上げられています。

    一方で、ヘッドレストで窓を叩いても割れなかったという実験結果もあります。ヘッドレストを使った脱出方法は確実ではなく、条件によっては窓を割れないこともあるのです。

    この章では以下の2点を解説します。

    • ヘッドレストで脱出できないケース
    • ヘッドレストを使った脱出は最終手段

    ヘッドレストで脱出できないケース

    ヘッドレストを正しく使えば、水没時にも窓を割って車から脱出できます。しかし、使い方を間違ったり条件がそろっていなかったりするとヘッドレストで窓を割ることができません。

    車が水没したときにヘッドレストを使って脱出できないケースは、以下の3つです。

    • ヘッドレストの太さと窓の隙間のサイズが合わない
    • ヘッドレストが抜けない
    • ヘッドレストでガラスを直接叩く

    まず、ヘッドレストと窓のサイズが合っていないと脱出できません。窓ガラスはヘッドレストの棒を窓の隙間に差し込み、てこの原理で割ることが可能です。しかし車によってはヘッドレストの棒が窓の隙間に入らない場合もあります。

    また、ヘッドレストの外し方が分からず使えない場合や、ヘッドレストで窓を直接叩くなど使い方が間違っている場合も、窓ガラスを割れず車から脱出できなくなります。JAFによる車の水没時に道具を使って脱出する実験でも、ヘッドレストで窓を直接叩く方法ではガラスを割れない結果が出ました。

    こうしたリスクを踏まえると、「ヘッドレストで車から脱出できる」という認識だけでなく、具体的にヘッドレストをどう使用して脱出するのか把握しておく必要があります。

    ヘッドレストを使った脱出は最終手段

    ヘッドレストを使った脱出は最終手段であり、確実な方法ではありません。

    理由としては、窓が強化ガラスであるため正しい方法でないと簡単に割れないこと、車が水没しパニックになったときにヘッドレストを使えない可能性があることの2つです。

    子供や女性の力でも簡単に窓を破壊できる脱出ハンマーなどを車に常備しておき、ヘッドレストでの脱出は補助的な手段として認識しておきましょう。

    車の水没時にヘッドレストで窓を割り脱出する方法

    車が水没したときヘッドレストで窓を割って脱出する手順を解説します。

    1. 水没し始めたら最初に取るべき行動
    2. ヘッドレストの取り外し方
    3. ヘッドレストで窓を割る方法
    4. 窓を割った後の安全な脱出手順

    いざとなったときに落ち着いて対処できるよう、イメージしながら読んでみてください。

    ステップ1:水没し始めたら最初に取るべき行動

    車が水没し始めた最初の数分間が脱出のカギです。沈む前に冷静に行動しましょう。まずは以下の2つを試してください。

    • シートベルトを外し窓を開けて脱出する
    • ドアを開ける

    水面が窓よりも下であればまだ窓の開閉が作動する可能性が高いです。シートベルトは水中でも外せます。

    また、水深が浅ければドアを押し開けられる場合もあります。水深が深くなるにつれ水圧でドアが開かなくなるので、最初に試しておきましょう。

    自動車はエンジンのある方から沈みますが、水中でも数分間は浮いています。空いている窓から水が流入すると沈む速度は速くなります。

    完全に水没する前に落ち着いて行動しましょう。

    ステップ2:ヘッドレストの取り外し方

    車の窓やドアが開かなかったら、ヘッドレストで窓を破壊して脱出しましょう。ヘッドレストを取り外す方法は車種によって異なります。事前に自分の車で取り外し方を確認しておくことが大切です。

    ヘッドレストの取り外し方は多くの場合、以下の手順です。

    ヘッドレストの引き抜き方を解説する画像です。

    • 支柱部分にあるボタンを押しながら上に引き抜く
    • 天井にあたる場合、座席を倒して引き抜く

    車によっては取り外せないよう固定されているタイプや、ボタンをペンなど他の道具を使わないと押せないタイプがあります。

    慣れていないと取り外しに手間取ったり、緊急時に冷静な対応ができなくなったりする恐れがあります。まずは車の取扱説明書を確認し、ヘッドレストの取り外し手順を把握しましょう。そしてヘッドレストを外す練習をしてみましょう。

    ステップ3:ヘッドレストで窓を割る方法

    ヘッドレストを使って窓を割る際は、正しい手順を守ることが重要です。方法を間違えると窓を割れず脱出できなくなります。

    ヘッドレストで窓を割る方法は以下の手順です。

    ヘッドレストを使って車の窓を割る方法を解説した画像です。

    1. 窓ガラスの四隅いずれかにヘッドレストの金属棒を差し込む
    2. こぶしでヘッドレストをたたきながら力を加え、金属棒を窓の隙間に押し込む
    3. 窓の破片でけがをしないよう隣の席に移動する
    4. ヘッドレストを真下に引き、ガラスを破壊する

    ヘッドレストで直接窓を叩き割ることはできませんが、てこの原理で強化ガラスを割ることが可能です。

    ステップ4:窓を割った後の安全な脱出手順

    ヘッドレストで窓を割った後は、ガラスの破片でケガをしないように安全に脱出しましょう。割れた窓ガラスは鋭利な破片が残るため、そのまま無理に脱出しようとすると手や体を傷つけてしまいます。

    ガラスの破片はヘッドレストの金属棒を窓枠に沿わせガラスを押し出すことで取り除くことができます。

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    ヘッドレスト以外での脱出方法

    ヘッドレスト以外での脱出方法を以下の2つ紹介します。

    • 脱出ハンマーで窓ガラスを破壊する
    • 浸水後にドアを押し開ける

    それでは順番に解説します。

    脱出ハンマーで窓ガラスを破壊する

    ヘッドレストの使用以外に車から脱出できる方法として、脱出ハンマーで窓ガラスを破壊する方法があります。

    脱出ハンマーで窓ガラスを叩き割ることは簡単で、力もそれほど必要ありません。 車内の見える場所に常備しておくと安心です。

    おすすめの脱出ハンマーについては以下の記事で詳しく解説しています。

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    浸水後にドアを押し開ける

    窓から脱出できず、車に浸水してきた後でもドアを開けて脱出できるタイミングがあります。それは、車の中と外の水圧差が小さくなったときです。

    以下は実際のJAFによる実験結果です。

    水深30センチまではドアを開けれるものの60センチ以降は水圧が大きく内側からドアを開けることができません。

    しかし、車への浸水が進むと水圧差が小さくなりドアを開けて脱出できるという結果が得られています。

    車が水没し浸水しても、脱出を諦めずドアを開けられるタイミングを待ちましょう。

    小銭や傘では窓を割れない?誤った情報に注意

    「小銭や傘を使えば車の窓を割れる」という情報は事実ではありません。緊急時にはこのような誤った方法に頼らず、適切な道具や対策を用いることが大切です。

    車の窓ガラスは強化ガラスで作られており、通常の衝撃では割れにくい構造です。特に、中心部分は非常に強度が高く、小銭や傘のような道具では必要な衝撃力を与えることができません。

    JAFの実験によると、車内にある道具を使っても窓は割れず、脱出ハンマーのみ有効という結果が出ています。

    誤った情報に惑わされず、水没事故に備えましょう。

    水没時にパニックにならないための注意点

    水没時には冷静さが何より重要です。事前に脱出方法を把握し、沈没までの時間や脱出のタイミングを理解しておくことで、落ち着いて行動できる可能性が高まります。

    パニックにならないために、以下の点を理解しておきましょう。

    • 水没しても車はすぐに沈まず浮いている
    • 車の中と外の水圧差が小さくなるとドアを開けられる

    水没したときも車が沈むまで時間があるので、その間に脱出しましょう。また、車内に水が入ってきた後でも外との水圧差が小さくなればドアを開けられます。最後のチャンスを理解し落ち着いて脱出しましょう。

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    まとめ

    ヘッドレストを使った脱出方法は、水没時の非常手段です。しかし、車の仕様や状況によっては成功しないケースもあります。命を守るためには専用の脱出ツールを事前に準備しておくことが最善でしょう。

    また、緊急時にパニックにならないよう、事前に脱出手段を確認しておくことが重要です。家族や同乗者と一緒に水没時のシミュレーションをし、脱出方法を共有しておくことで非常時にも冷静に対応できるようになります。

    脱出ハンマーを購入し保管場所を共有しておくなど、事前にできる対策をしてみてください。

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