「フロントガラスにヒビがあると車検に通らないの?」
「小さなヒビなら放置していても大丈夫?」
フロントガラスにヒビを見つけたら、このような疑問が浮かぶのではないでしょうか。
フロントガラスにひびの入った車は、場合によっては車検に通ります。
しかし車検に通ることを期待してヒビを放置していると、運転しているうちに亀裂が広がる恐れがあるのですぐ修理したほうがよいです。
そこで今回は以下の内容を解説します。
- フロントガラスの車検基準
- ヒビを放置してはいけない理由
- フロントガラスの修理交換費用
フロントガラスにひびの入った車が車検に通るかどうか心配な方はぜひ参考にしてみてください。
フロントガラスにヒビがあると車検に通らない場合がある
フロントガラスにヒビが入っていると車検に通らない場合があります。
特にヒビがフロントガラスの運転席側にあると、車検基準を満たせず不合格になることが多いです。
この章では以下の内容について解説します。
- フロントガラスの車検基準
- ヒビの状態と車検の合否
フロントガラスの車検基準
フロントガラスの車検基準は、「道路運送車両の保安基準」の第29条に以下のように述べられています。
- 損傷した場合でも運転者の視野を確保できるもの
- 容易に貫通されないもの
- 透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないもの
(引用元:「道路運送車両の保安基準」e-GOV法令検索)
以上の条件を満たさないと、車検に通らない可能性があります。
ヒビの状態と車検の合否
では、具体的にどの程度のヒビなら車検に通るのでしょうか。
道路運送車両保安基準によると、ヒビの大きさの数値的な基準は存在していません。よってヒビの大きさや場所に関しては、検査官の目視での判断に委ねられることが多いです。20cm以上の大きさなど目立つヒビであれば車検に通らないと想像がつくでしょう。
一方で10円玉ほどの小さな傷でも、運転席側に位置していたら「ドライバーの視界を妨げる」と判断される可能性があります。
車検に通るのかどうかどうしても知りたい人は、ヒビの大きさ、深さの参考になるものとして、ヒビに黒い筋が入っているかいないかに注目してみてください。フロントガラスの傷に黒い筋がなく表面のみ擦っている状態であればヒビが浅く、黒い筋が入っているとヒビが深い場合が多いです。
あくまでも検査官の目視で判断されるので断定はできませんが、黒い筋がないヒビであれば車検に通るかもしれません。
しかし整備工場によっては、大小や位置に関わらずヒビがあれば車検に通さないと判断するケースもあります。
フロントガラスの修理・交換はなるべく早くしよう
フロントガラスのヒビを見つけたら、車検より前になるべく早く修理・交換したほうが良いです。
なぜなら、小さなヒビでも走行の振動で亀裂が広がり、ひどい場合修理ではなくフロントガラスの交換が必要になるからです。フロントガラスのヒビの修理費用は1~3万円ですが、ガラス交換は4~15万円と高額になります。
また、ヒビを通して光が屈折し運転手の目を眩ませることや、ガラスの強度が低下し少しの衝撃や飛び石でガラスが破損することも考えられます。金額的負担と安全性の理由から、フロントガラスにヒビを見つけた時点で車検まで放置するのはやめましょう。
しかし車検当日になりヒビが見つかってしまったというケースも考えられます。その場合は、すぐにフロントガラスを修理して再検査を受けましょう。
1度車検に通らなかったとしても、当日中であれば追加費用なしで再検査を2回まで受け直せます。フロントガラスのヒビの修理は数時間で完了することが多いので、車検当日中に対応できれば問題ありません。
しかしフロントガラスの交換は1日以上かかることが多く、当日中の再検査は難しいと予想されます。
車検当日中に修理や交換が終わらない場合は、後日15日以内に再検査を行うことが可能です。再検査を受けるには1,300円程度追加費用を払い、陸運局窓口で「限定自動車検査証」を取得しましょう。この証明書があれば当初の車検期限を過ぎても公道を走行できるため、修理後に再度車検を受けに行くことができます。
ただし再検査の期限も過ぎてしまうとすべての手続き・検査を初めからやり直す必要があり、さらに検査費用1,800円がかかってしまいます。
このように再検査の機会は設けられていますが、追加費用がかかってしまうため車検前に修理や交換を済ませてしまうのが理想です。
フロントガラスのヒビを放置してはいけない理由
フロントガラスのヒビを早く修理したほうがいい理由として、放置による傷の悪化があります。
特にヒビ割れに汚れや油分が入り込むと、取り除くことが難しく修理後も跡が残り目立ってしまいます。
これを防ぐために、ヒビができたらすぐにセロテープで保護し異物の侵入を防ぐことが大切です。早めに修理を行えば、修理跡も目立たずに済むでしょう。
小さなヒビでも放置していると、走行中の振動や温度変化により亀裂が拡大し修理不可能な状態に悪化することがあります。そうなるとフロントガラス全体の交換が必要になるので、費用面も考慮し早めに修理することをおすすめします。
100円玉以下のフロントガラスのヒビは基本修理可能
ヒビの入ったフロントガラスが修理可能なポイントは、以下の4つです。
- ヒビの位置がガラスの端でない
- ヒビが浅い
- ヒビが100円玉以下の大きさ
- 傷が古くない
業者によっては500円玉の大きさまで修理可能なところもありますが、一般的に2cm前後の大きさが修理可能と言われています。この4つの状態にあれば、修理可能なケースが多いです。放置していると亀裂が拡がり、交換が必要になることもあるので早めに修理しましょう。
それでは、フロントガラスの修理について以下の2つを解説します。
- フロントガラスのヒビ修理の流れ
- フロントガラスのヒビ修理の費用と目安時間
フロントガラスのヒビ修理の流れ
ガラス修理を業者に依頼した際、フロントガラスのヒビ修理は以下の流れで行われます。
- ピックで傷の深さを確認
- 衝撃点を削り成形
- ヒビの洗浄
- 吸引(穴を真空にしレジンを注入しやすくする)
- レジン加圧、UV硬化
- 表面仕上げ
ヒビには専用の樹脂(レジン液)を注入します。この樹脂が硬化することでヒビが目立たなくなり、ガラスの強度が回復します。
フロントガラスのヒビ修理の費用と目安時間
フロントガラスのヒビは修理工場に依頼すると1~2万円、ディーラーだと2~3万円で修理可能です。修理時間は30分から1時間程度で、即日運転可能です。
放置しているとヒビに入り込んだゴミや汚れが取り除けなくなるので、気づいたら早めに修理しましょう。
修理しても一部の傷やヒビは完全に消えないこともあり、注意が必要です。
100円玉以上のフロントガラスのヒビは交換が必要
ヒビの入ったフロントガラスが修理ではなく交換になるポイントは、以下の4つです。
- ヒビの位置がガラスの端
- ヒビが深い
- ヒビが100円玉以上の大きさ
- 傷が古い
フロントガラスを修理できるかガラス交換になるかは、大きさのほかにヒビの位置も重要です。ガラス上部と左右の端から4cm、下部から8cm以内に傷があると、どんなに小さな傷でもフロントガラスの交換が必要になります。
またカメラ、センサー付きフロントガラスの場合も、その周辺にヒビがあると修理できません。
それでは、フロントガラスの交換について以下の2つを解説します。
- フロントガラス交換の流れ
- フロントガラス交換の費用と目安時間
フロントガラス交換の流れ
ガラス交換を業者に依頼した際、フロントガラスの交換は大まかに以下の流れで行われます。
- 破損したフロントガラスを取り外す
- シールや接着剤を取り除く
- 新しいフロントガラスを専用の接着剤で装着
- 接着するまで乾かす
接着剤が乾き完全に硬化するまでは車を動かすことができません。
フロントガラスの交換費用と目安時間
フロントガラスの交換費用は車種やガラスの種類によって異なりますが、一般的には10万円前後です。
なるべく費用を抑えたい方は、安い価格でありながらメーカー純正品に品質は劣らない、社外品のフロントガラスがおすすめです。自動ブレーキに必要なセンサーやカメラが搭載されたフロントガラスだと、センサーやカメラの調整が必要なので工賃は高くなります。海外輸入品は比較的安いものの、極端に安いものは歪みがあるなど品質がよくないのでおすすめできません。
ガラス | 価格 |
メーカー純正品 | 7万~15万円 |
国産社外品 | 4万~11万円 |
衝突防止カメラ付きガラス | 6万~15万円 |
交換にかかる時間は、接着剤の乾燥まで含め半日~1日ほどです。ほとんどの場合、朝一で交換に出せば夕方頃には車を受け取れます。
フロントガラスの修理は車両保険の補償対象
飛び石によるフロントガラスの修理や交換は車両保険の補償対象です。飛び石によるフロントガラス破損は、以前は「等級据え置き事故」とされ保険を使っても等級が変わりませんでした。
しかし現在は保険を使うと翌年の等級がダウンし、保険料が上がるため注意が必要です。元の等級に戻るまでに数年かかり、長期的なコスト増加につながる可能性があります。
また、免責金額を設定していると修理費用の一定金額までは自己負担になるので確認しておきましょう。
保険を使うべきかどうかは以下を参考にしてください。
- 等級ダウンによる保険料の上昇 < 自動車の修理費
→保険を使ったほうが金銭的負担を抑えられる - 等級ダウンによる保険料の上昇 > 自動車の修理費
→保険を使わずに自費修理のほうが金銭的負担を抑えられる
フロントガラスのヒビの修理であれば、免責金額や等級ダウンを考慮すると自己負担で修理する方が金銭的に有利なことが多いです。実際に保険を使う場合・使わない場合でどの程度保険料の金額差が発生するのかは、ソニー損保のWebページでシミュレーションできます。
なお、飛び石による破損以外に、エコノミー型保険だと自損事故や故意でない破損は補償の対象外です。
事故の種類 | エコノミー型 | 一般型 |
飛び石 | 〇 | 〇 |
当て逃げ、いたずら | 〇 | 〇 |
自損事故、電柱衝突 | × | 〇 |
洗車・メンテ時の破損 | × | 〇 |
フロントガラスの修理交換を依頼する際の注意点
この章では以下の2点について解説します。
- 業者の選び方
- 業者選びの前に確認すべきこと
適切な業者を選んでフロントガラスを直しましょう。
フロントガラスの修理・交換業者の選び方
フロントガラスを修理・交換できる業者は以下の3つです。
- ディーラー
- 整備工場
- 自動車ガラス専門店
なかでもおすすめなのは自動車ガラス専門店です。
ディーラーや整備工場は、車の状態によってはガラス専門店に修理を外注しています。その場合中間マージンがかかるため、ディーラーや整備工場で修理に出すと直接ガラス専門店に依頼するより割高になります。特にディーラーは純正品のみを扱っているので、フロントガラスの交換は高くなりがちです。
自動車ガラス専門店であれば純正品以外の選択肢があり、専門的な知識と技術でフロントガラスの修理交換が可能です。
業者を選ぶ前に確認すべきポイント
業者を選ぶ前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
- インターネットの口コミやレビュー
- アフターサポートや保証内容
- 料金の相見積もり
業者によっては割高な修理費を請求される可能性もあります。口コミを確認したり相見積もりをとったりして、信頼できる業者に依頼しましょう。
また修理後のアフターサポートや再び破損したときの保証内容も確認しておくとよいです。「3年以内のガラス交換が無料」などの保証をしているところもあり、事前にいくつか業者を調べ比較することをオススメします。
フロントガラスの修理・交換を依頼するなら「くるガラ」がおすすめ
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- 作業中の無料代車・出張での対応してもらえる
- 保険対応可能で、保険使用時の対応もしてもらえる
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まとめ
フロントガラスにヒビがあると、ヒビの位置や大きさによっては車検に通りません。
また、ヒビを放置していると亀裂が広がり修理費用が膨らんでしまう可能性もあります。
この記事を参考に車検に通る基準や、放置するリスクについて情報を知り、修理や交換の際にぜひ役立てていただけたら幸いです。
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