「リアスポイラーってなに?」
「リアスポイラーをつけたいけど、装着方法がわからない…」
「リアスポイラーのメリット・デメリットは?」
以上のような悩み・疑問をお持ちではありませんか?
リアスポイラーをつけることで、車の外観がスタイリッシュになったり、走行安定性や燃費が向上したりとさまざまなメリットを得られます。
なお、装着する上では注意しなければならないポイントも。
注意点について知らずに装着してしまうと、車検に通らなくなるなどの思わぬトラブルが発生し、後悔してしまうことにも繋がりかねません。
そこで当記事では、リアスポイラーの効果やメリット・デメリット・注意点、取り付け方法・塗装方法、リアスポイラーが似合う車などについて解説。
当記事を読むことで、失敗なくリアスポイラーをつけられるようになるでしょう。
リアスポイラーをつけたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
リアスポイラーとは?
ではそもそも、リアスポイラーとは何なのでしょうか。
リアスポイラーとは、車のバックドア上部やトランクの後ろ端にある突起物のこと。
フォルムは小さめのものから大きく目立ちやすいものまで、さまざまな種類が存在します。
以下からは、リアスポイラーが持つ効果やメリット、リアウィングとの違い、リアスポイラーの種類といったさまざまな観点から詳しく解説していきます。
リアスポイラーの効果やメリット
リアスポイラーを装着することで、車に以下のような効果やメリットを与えることができます。
高速走行時の走行安定性向上
1つ目に期待できる効果として、スピードを出して走行した時の走行安定性の向上が挙げられます。
リアスポイラーを取り付けた状態で大きくスピードを出すと、取り付けたリア側にダウンフォースという垂直方向に働く力が得られます。
ダウンフォースが生まれることで、直進時・停止時・旋回時などのさまざまな場面で車体が安定するようになるのです。
燃費の向上
2つ目に期待できる効果は、燃費の向上です。
空気力学に基づいたフォルムとなっているリアスポイラーは、気流を整えて燃費を高める効果が期待できます。
リアスポイラーの整流効果によって車の後ろ側で発生する気流の乱れがなくなり、空気抵抗が軽くなります。
するとスムーズにスピードを高めやすくなり、燃費がよくなるのです。
ドレスアップが行える
ドレスアップができるという点も、リアスポイラーのメリットのひとつ。
リアスポイラーの装着によって高級感のある外観にできたり、スピード感を演出できたりと、見た目の美しさを向上させる効果が期待可能です。
ただし、リアスポイラーについては一部「ダサい」という意見を持っている人も。おしゃれに見せるためにも、自身の愛車とマッチするリアスポイラーを選択することが重要です。
リアウィングとの違い
リアスポイラーに似ているパーツとして、リアウイングというものも存在します。
リアウィングも、車の後ろ側に取り付けられるパーツです。飛行機の翼と同様の原理でダウンフォースを生み出します。
リアスポイラーとリアウイングはどちらも空力パーツですが、装着する目的に違いがあります。
リアウィングが持つ最も大きな役割は、先ほどの通りダウンフォースを発生させること。
飛行機は、離陸する際に翼の後ろ側を下へ傾けて揚力を得ています。一方、リアウィングは、反対の上向きに傾けることで、車を地面に押し付ける力を得ているのです。
地面に抑えつける力が車に加わることで、車体が安定するようになり、グリップ力(摩擦力)が高まります。
対して、リフトフォースと抗力を抑えることを目的としているのがリアスポイラーです。
リフトフォースとは、車のスピードが上昇した際に、地面と車の間に発生する揚力のこと。
抗力とは、走行している車が受ける前後方向の空気の力のことです。
走行中、車のリア近くでは以上2つの力が発生します。
2つの力を抑えることで、走行安定性を向上させるのがリアスポイラーの役割です。
リアスポイラーとリアウイングは、どちらも車の走りを快適なものにしてくれるパーツ。
しかし、その仕組みや厳密な役割は異なっているのです。
リアスポイラーの種類
リアスポイラーと一言で言っても、その種類はさまざま。
たとえばトランクに装着する、板の形をした「トランクスポイラー」や、トランクがない車のための「ゲートスポイラー」などが挙げられます。
そのほか、車体の上と下に流れる空気を整えるためにフィン状の突起が取り付けられたものや、カナード(小さな翼のようなフォルムのエアロパーツ)が装着されているものも。
さらに近年では、よりハイテクな「オートスポイラー」「アクティブスポイラー」なども存在します。
こちらは、ボタンを押したり大きなスピードを出したりした際、自動的にリアスポイラーが出てくるものです。
オートスポイラーの中で特に有名なのが、ポルシェ。
ポルシェの場合、時速が80km/hを超えると自動的にスポイラーが出てくる仕組みとなっています。
デメリットは一般道の走行時に効果を発揮しないこと
ここまでで、リアスポイラーのメリットや種類などについて解説してきました。
走りやすさを向上させてくれるリアスポイラーですが、デメリットも存在します。
それは、一般道を走行する際にはあまり効果を発揮しないという点です。
法定速度で一般道を走るとなると、リアスポイラーが持つ強みを生かすことはほとんどできません。
整流効果もダウンフォースも得られないため、ただただ重いだけのパーツとなってしまうのです。
したがってリアスポイラーは、高速道路をほとんど走らないという人にはほぼ意味のないパーツだと言えるでしょう。
もし日頃高速道路を走ることが多いのであれば、ぜひ装着を検討してみてください。
車検に通すために違法改造とならないように注意する
リアスポイラーを装着することで、稀に車検に通らなくなることがあります。
通るか否かは「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」を参照にしましょう。
サイズについては、車体の外側から165mm飛び出している場合、車検に通らなくなるため、注意が必要です。
車検に通りにくいリアスポイラーの特徴として、自分で作ったものや社外品のリアスポイラーなどが挙げられます。
リアスポイラーを装着した状態で車検を受けた場合、構造や大きさ、耐久性など、さまざまな観点からリアスポイラーをチェックされます。
チェックされた結果安全性などに問題があると判断された場合は、車検に通らなくなるためご注意ください。
車検に通らないような違法改造とならないよう、十分な注意が必要。加えて、自分で取り付ける場合は、車検に通るサイズや耐久性となっているかしっかりとチェックを行いましょう。
たとえば両面テープで装着するタイプの場合、貼り付ける場所をしっかりと綺麗にし、丁寧に装着しないとすぐに取れてしまいやすくなります。
ボルトで装着するタイプの場合は、ボルトが緩んでいないかを入念にチェックしてください。
リアスポイラーの取り付け方法
リアスポイラーのメリットや種類、デメリットについて確認できたところで、次に取り付け方法について紹介します。
両面テープで装着するタイプの場合は、以下の流れで取り付けるようにしましょう。
まずはリアスポイラーを仮置きします。取り付ける位置を明確に決定し、印をつけましょう。
次に、ボディの接着面とリアスポイラーの接着面それぞれの油分を取り除きます。市販の脱脂剤(シリコンオフ)を用いるのがおすすめです。
車体側に両面テープを貼り付け、剥離紙(テープがつかない方の紙)を剥がしましょう。
そして先ほどつけた印に合わせ、丁寧にリアスポイラーを置きます。
上に重しとなるものを乗せて放置し、十分にくっついたら完成です。
両面テープとボルトで装着する場合は、以下の流れで取り付けます。
まずはボルト穴を開ける場所を決定し、印を付けます。
ほとんどのリアスポイラーには位置を決めるための型紙が付属しているため、こちらをうまく利用しましょう。
次に、小さな穴を丁寧に開けていきます。
最初から大きな穴を開けようとすると失敗する可能性があるため、小さな穴を徐々に大きくしていくイメージで慎重に行いましょう。
開けた穴が小さなものであれば、万が一ミリ単位でずれていても安心。後から大きな穴を開ければ、失敗した穴は消えてしまうためです。
穴周りのトゲやギザギザを取り除いたら、錆止め効果のあるタッチアップペンなどで塗っておきます。
そして、前述した手順を参考に両面テープでリアスポイラーを装着しましょう。
最後にボルトで止めたら、完成となります。
リアスポイラーの塗装方法
ここまで、リアスポイラーの取り付け方について解説しました。
次に、塗装の方法について紹介します。塗装には、主に以下のような道具が必要となります。
・サンドペーパー
・下地材
・塗料
・ウレタンクリアー
・耐水ペーパー
塗装方法は以下の通りです。
まずは、リアスポイラーの研磨を行います。
リアスポイラーの素材がカーボンやFRPであった場合、素材そのものに凹凸が見られるケースがあります。
凹凸があると、塗料がしっかり密着しなくなることも。密着性を高めるためにも、サンドペーパーを利用し、表面をなめらかにしていきます。
実際に手で触ってみて、凹凸を感じなくなるまで丁寧に磨きましょう。
ちなみに下地材の色は、白いものを使うのがおすすめ。
元々の色が黒い場合、その上から塗料を吹き付けると塗料本来の色が映えなくなる可能性があるためです。
下地材が塗れたら、最低30分〜1時間程度乾燥させてください。
次に、いよいよ塗料を塗っていきます。塗料は、スプレーガンで塗布しましょう。
吹き付ける時は、リアスポイラーから30cm程度離すことを意識してください。
リアスポイラーとの距離が近いと、塗料が垂れたり色にムラが生まれたりすることにも繋がりかねません。
塗料が無事に塗布でき、しっかりと乾燥させられたら、ウレタンクリアーを塗りましょう。ウレタンクリアーを塗ることで、光沢感や厚みが増します。
ウレタンクリアーが塗れたら、もう一度乾燥させます。
最後に耐水ペーパーで表面を研磨したら、完成となります。
リアスポイラーが似合う車
せっかくリアスポイラーを取り付けるのであれば、誰もがかっこいいと感じる見栄えにしたいですよね。
そこで以下からは、リアスポイラーが似合う車について紹介します。
リアスポイラーが似合いやすい代表的な車としては、以下のようなものがあげられるでしょう。
・【トヨタ】GR ヤリス
・【マツダ】NDロードスター
・【ホンダ】CR-Z
・【スバル】インプレッサ GRB
・【スズキ】スズキ ジムニー JB23
それぞれの詳細については、以下で解説します。
【トヨタ】GR ヤリス
GRヤリスは、ブランド「GR」を展開するトヨタ社内カンパニー「GAZOORacingカンパニー」が開発した車種。
WRC(世界ラリー選手権)を制覇することを目指して作られたものであり、高い走行性能を持っています。
ワイド&ローのボディ形状となっており、安定感に優れていてかつ空気抵抗も抑えたデザインです。
【マツダ】NDロードスター
NDロードスターは、無駄を削ぎ落とすことで軽量感を追求した車。
ボディ全体の構造からシートをスライドさせるレバーまで、あらゆる場所の重量を徹底的に軽く仕上げています。
軽いからこそ、ドライバーの意のままに駆け抜ける爽快な走りを実現してくれるでしょう。
上品でスタイリッシュなビジュアルも、魅力のひとつ。躍動的なフォルムは、多くのファンを惹きつけていますよ。
なお一部のドライバーからは、「ハンドルが軽すぎる」「シートに座ると腰が痛い」といったネガティブ寄りの意見も聞かれました。
【ホンダ】CR-Z
CR-Zは、日本で初めてホンダが開発したハイブリッドスポーツカー。
2017年に生産が終了しているため、現在は中古車という形でしか手に入りません。
しかし走り心地の良さやビジュアル面のスタイリッシュさから、今もなお高い人気を集めています。
余裕を持って座れる大きなフロントシート、立体的でチェックしやすいスピードメーターなど、ありとあらゆるパーツがドライバーの快適な走行に貢献している車です。
【スバル】インプレッサ GRB
1992年にリリースされた車。外観のスタイリッシュさや内装の上品さから高い評価を得る車種です。
走り心地も良く、走り出してすぐに軽量さや爽快感を感じることができるでしょう。環境性能にもこだわられており、環境に配慮されたエコな車です。
【スズキ】スズキ ジムニー JB23
おしゃれなフォルムと、力強い性能が魅力の車種。一般道からオフロードまで、さまざまな道を快適に走り抜けます。
衝撃を吸収する強いボディとなっているため、万が一の際にも安心できますよ。
室内の居住性にもこだわられているこちらの車種であれば、広々とした車内で快適にドライブを楽しめるでしょう。
ただし口コミの中には、「乗り心地があまり良くない」という意見も散見されます。
まとめ
最後に内容をおさらいします。
リアスポイラーとは、車のバックドア上部やトランクの後ろ端に取り付けられたパーツのこと。
リアスポイラーを装着することで、高速道路を走行した際に安定性が高まったり、燃費が向上したりと、さまざまなメリットが得られます。
見た目もスタイリッシュになるため、よりドライブの楽しさを高められるでしょう。
リアスポイラーの性能は、主にスピードを出して走行した際に発揮されます。
したがって、高速道路を走る機会の多い方におすすめのパーツだといえるでしょう。
自分でリアスポイラーを装着・塗装ができると、カスタムの幅が広がりDIYをより楽しむことができます。
ただ、装着の際は車検が通るかどうかに注意してくださいね。
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